【国際交流を授業に組み込んだ長期的なカリキュラムの実践】

LTG英会話教室の佐藤です!今回は私が講師として勤める北見藤高校にて行った「オンライン国際交流」を「1年間を通して授業の中に取り込む」活動の様子をお伝えいたします。

(LTG佐藤の経歴についてはこちらをご覧ください)

【「教わる」から「教える」へ】

私が勤める高校では約2年前から、生徒1人ひとりが持っている端末(iPad)、校舎全域に設置されたWi-fi環境を活かした短期間の「オンライン国際交流イベント」を行っていました。

昨年のこの短期の「オンライン国際交流イベント」では、新しい取り組みとして日本の高校生が約1ヶ月にわたりネイティブ講師とのマンツーマン英会話(オンライン)、同世代の高校生達との交流(総勢30名程)を行い、そして最後は生徒自身が先生となり、海外の子に向けて“日本語”を教えるということを行いました。

これまでにもあった「オンラインで海外の人と話してみる」という取り組みに、自分が”先生”となり主体的に何かを教えるという要素を加えたプログラムになりました。

高校生にして、自らが「先生-Sensei-」と呼ばれ、海外の同世代の子供たちが日本語を学びたいと目を輝かせて自分の説明を聞いてくれる経験をした生徒たちの顔には自信に満ちた笑顔が溢れていたように思います。

「Zoom」にて海外の生徒に日本語を教えている北見藤高校の生徒達の様子

新しい国際交流の形が見えた瞬間でもありました。

「コロナだから留学ができない」から「コロナ渦だからこそオンライン国際交流」へ

コロナ渦だからこそ、こんなご時世だからこそできる国際交流やオンライン留学の形を提唱するきっかけにもなったと思います。

「北海道新聞」様に当プログラムを掲載していただきました。

【国際交流を単発のイベントからカリキュラムに組み込んだ長期的な取り組みへ】


そのような取り組みを経て、今年はバギオ市(フィリピン)にある高校の力をお借りし、1年間を通して国際交流を織り交ぜた「PBL-プロジェクトベースドラーニング-」の授業の実現に向け動いています。

協力していただいているフィリピン-バギオ市にあるIrisan National highschool

PBLは問題解決型学習などと訳される勉強法であり、 生徒が自ら問題を見つけ、さらにその問題を自ら解決する能力を身に付ける学習方法のことを指します。


具体的には、「Tomodachi Session」と称し、「英会話」という授業にてフィリピン人生徒との協働学習として共通のテーマに向かってグループ学習をしたり、リサーチをしたりということを進めています。

<Tomodachi Sessionの特徴>
ーー
・「英語を学ぶ」ではなく「英語で学ぶ」へ
・英会話だけではなく、リサーチやグループ学習などの横断的な学習も
・海外の人から学ぶだけでなく、時には日本人として日本の言語や文化も教える
ーー

【Tomodachi Session#1 〜ツアーガイド編〜】

先日、「ツアーガイドになり、お互いの街についてを紹介しよう!」という「Tomodachi Session」の第一弾となる取り組みが終了しました。


約2ヶ月間を通して行ったこの取り組みでは、最初はお互いの自己紹介から始まり、「日本に来たら何が見たいか?」、「日本では何をしたいか?」などのインタビューを通してリサーチを行い、プレゼンテーションの作成を進めてきました。

<英語を学ぶ>がゴールではない

プレゼンテーションの作成・発表に向け、日本人1人+フィリピン人生徒3人で構成される各グループの中で、当然のようにコミュニケーションは英語で行わなければならず、最初は悪戦苦闘しながらも自分の伝えたいことや相手の伝えたいことを読み取ろうとしていました。


発表当日はとても緊張している様子が見えましたが、プレゼンが終わるごとにフィリピン人生徒からもらう感想やリアクションに安堵、そして喜びの表情を見せていました。

背景は第一回目となった「Tomodachi Session」での発表会の様子

【より横断的な学習プログラムへ】

「Tomodachi Session」において、生徒たちにとって効果的なポイントは、実は「ネイティブの人と英語を話せる」だけではありません。

「プレゼンテーションの仕方」、「ICT機器の使い方」、「議論(ディスカッション)の仕方」、etc.

これらの要素も並行して学んでいくことができます。

一方で、「こんなに詰め込んで大丈夫なのか?」と考える方もいらっしゃるかも知れません。上記のようなタスクをこなしながら尚且つそれを英語で行うなんて「大変すぎるのでは、、、?」と思う方もいるでしょう。

実はフィリピン人生徒たちにとっても英語は公用語ではあるとはいえ母語ではありません。

ゼロから学ぶ人の気持ちを理解している彼らは、私たち日本人の英語に対して「間違っている所を探す」のではなく「頑張って話そうとしていることを称賛し、理解しようとする」姿勢を体現してくれました。

北見藤高校の生徒達が使用するiPad

【Google Chromeの活用】

より発展的な、そして濃密な協働学習を予定しているこの「Tomodachi Session」。

前述したように、「Zoomでつなげて、話して終わり」という活動ではなく、それぞれの国の生徒が協力して何かを作っていくため、非常に同期性の高いコミュニケーションツール・アプリ、もしくはそれに準ずるものが必要になってきます。

そこで、現在佐藤は「Google Chrome」がとても有効なのではないかと考えております。

複数人で一つのドキュメントやシートを同時に編集することができ、コメントなどを残すこともできるため今回のプログラムに合った環境を提供することができます。

また基本的に「即時保存」となっているため、「保存し忘れて、データが消えてしまった」となるような場面を減らすことができます。

こちらは第二弾となる「Tomodachi Session#2」の開始に向け、準備を進めていきたいと思います。

【オンラインでも「一つの教室」を創り出す】


今回のプログラムを通して、日本人生徒とフィリピン人生徒の間には友情が生まれ、中にはほぼ毎回のように「Tomodachi Session」の中で日本人生徒から質問を受けるフィリピン人生徒もいました。

フィリピン人の彼が皆の中心となってくれたおかげで日本人生徒・フィリピン人生徒が笑顔になり、全員が一つの教室にいるかのような雰囲気も生まれました。

世界で一番長く学校閉鎖が続いたフィリピン。不幸なことに学校へ行けず待機児童も多く発生し自ら命を経ってしまう生徒も多くいたそうです。

そんな中で、「日本語を学びたい」、「日本人と話してみたい」と願うフィリピン人生徒にとっても素晴らしい環境となった今回のプロジェクト。お互いに学びあえた有意義な「国際交流」となりました。

コロナ渦で思うように海外へ行けない、国際交流ができない今だからこそ、
コロナ後も、様々な国際交流のモデルになるようなプログラムを作っていきたいと思います。

また、今回はStoryShare(フィリピン)代表の松本文夫さんのご尽力のおかげでバギオ市(フィリピン)にあるIrisan National highschool とご一緒に「Tomodachi Session」を始めることができました。

(フィリピンにて語学学校、ゲストハウス、レストランなどを展開しているStoryShare様の活躍はこちらから)

そして、今回の活動にご理解をいただき、ご支援いただきました北見藤高校様に改めてお礼申し上げます。

(北見藤高校様の学校紹介はこちらから)

英会話なら「LTG英会話教室」へ

LTG英会話教室では、「実際に使える英語」の習得を目標にまずは英語に慣れ親しみ、「英語を話す」ことへの抵抗感をなくしていきます。

早いうちから「英語に慣れ親しむ」というコンセプトを少人数ならではの授業に落とし込み、「英語って楽しい・面白い」という意識を醸成していきます。

その中でも、これから始まる、またはすでに始まっている英語教育に対して必要不可欠になってくる知識(アルファベットの読み方や英単語の発音方法など)も並行して身につけます。

「楽しい」×「英語が話せる」

この二つの軸を大切にし、英語を学ぶことに対して前向きな生徒を育てます。

LTG英会話教室についての詳しい情報はこちらから。

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